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柔軟な視点が非行更生のカギ【非行 ひきこもり 相談】

この記事は2分で読めます

【Q 川崎の事件の結果をみて内藤さんはどのように考えていますか?】

 

突然の相談で申し訳ありません。

私の子供が非行にはしっているわけではないのですが、先日テレビで川崎の事件に関して、加害少年の判決があり

 

  9年以上13年以下の不定期刑

 

との結果を聞いた時に

  は?何考えてんの裁判官は?

  極刑にするべきでしょ?

  被害者の立場に立って考えていますか?

 

などという怒りの感情が出ていました。

内藤さんご自身のお考えを聞いてみたく、勝手ながらメールを送らせていただきました。

【A 偏った視点では何の解決にもならないことを軸に考えます(私の意見は最後に】

ご質問をありがとうございます。

川崎の事件に限らず、本気でこれらの問題を改善したい場合は

 様々な角度(視点)で観ていく必要があります

どういうことかと言うと、川崎の事件で例えるならば観るべき主な視点

  ・被害者本人

  ・主犯格少年

  ・共犯少年

  ・被害者の母親

  ・被害者の父親

  ・加害者の母親

  ・加害者の父親

  ・被害者の友達

  ・加害者の友達

  ・クラスメイト

  ・担任の先生

  ・担任以外の先生

  ・裁判官

  ・傍観者

ざっとあげてもこれだけの人の視点に立つ(主観で立つのでないので気をつけて下さいね)ことをしないと本当の問題はみえません。

 

確かに被害者の周辺者からすれば、今回の判決は「軽すぎる」でしょう。

私が同じ立場に立てば同様の気持ちになります。

では加害少年の立場にたってみるとどうでしょうか?

 

幼少期から親に暴力を受け、自己否定され「暴力でしか物事を解決できない」という思考を植え付けられていた少年が何とかみつけだした「居場所(グループのリーダー」が失われる恐れのある状況におかれたら・・・とか。

 

傍観者の視点からみると「被害者の少年も半年以上非行にはしっていたのは事実だし、その間親や先生や友達は何をしていたの?」、「学校の先生は何十回も会おうとしていたみたいだけど、本気で会う気持ちがあるなら時間外の時間を使ってでも会いに行かないのかな?」とか・・・。

主観と先入観だけで物事をみる習慣ができてしまうと、本当に大切なことを見失う恐れは高いです。

 

先月、軽井沢で起きた高速バスの事故も同様です。

間違いなく運転手本人とバス会社が加害者ですし許されることではありません。

ただし、亡くなった方の約9割が「シートベルト未着装」であったことについては、一概に「運転手から指示が無かった」と一方的に攻めるのは違います。

 

また、事故の前に何人もの人が「このバスはスピードが出過ぎている」と気付いていたわけです。

ではなぜ誰一人運転手に注意喚起しなかったのか?

大学生以上であれば、自分の意思を相手に伝えることは十分に可能です。

日本における交通事故の死亡事故の内、「シートベルトを着装していれば助かった可能性が高い」事故は約50%です。

言ってしまえば多くの人が「シートベルトを着装しなかったときの悲惨さ」を知らない、着装に関しての認識の薄さも本気で考えていく必要がある(命の授業)という視点も大人だけでなく子供も持っていなければ、大きく改善されることはないでしょう。

 

全てを書き出すときりがないので、以上のことから今回の川崎の事件の判決は「何ものにも染まらないという裁判官」の立場にたてば

 理解の範囲内の判決

 

というのが私個人の意見ですので、○○さんの参考にしていただけたら幸いです。

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プロフィール


はじめまして。
元警察官で現在は成人非行更生を
専門としたカウンセラーをしている
内藤佑と申します。

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