こんにちは!
先日、地元の教育委員会で130名の教職員の方々に対して研修会の講師を務めさせていただきました。
地元での講演は今年掲げた夢でもあったので、また一つ目標が達成できて一旦落ち着きました。
さて、先日お子さんの非行に悩まれているお母さんからご相談をいただき、その回答が多くの親御さんに当てはまることでもありますので、下記に私の回答をシェアしますので参考にしてください!
※文中に出てくる名前は仮名です。
初めまして。
非行専門カウンセラーの内藤です。
この度はご質問をありがとうございます。
高校を卒業した息子さんの非行についてお悩みで、特に虚言癖でご苦労されているとのことですがまず初めに子供の非行更生に取り組むうえで、一番多くの間違った行動についてお伝えしておきます。
よくネットや本などのメディアでは
「子供のことを信じてください」
「子供の話に耳を傾けてください」
「考えがあまいので突き放してください」
などと言われていますが、どれも間違いになります。
厳密には、上記のような対応をとれる段階ではないということになります。
子供のことを見返りなく信じていないのであれば、どれだけ言葉で「信じているからね」などと言っても逆効果になることが殆どですし、「話を聴く」という気持ちがない(最終的には親の価値観を押し付けたり、子供の意志を否定するような聴き方など)のであれば、これもまた逆効果になることが多々あります。
子供を向き合う以前に、親御さん自身が取り組むことがあります。
その順番は
①【自己認識(現在地の把握)】
②【自己受容(現状の自分を一旦受け入れる)】
③【自己信頼(目標設定や自分のことを信じる)】
④【他者信頼(子供と向き合える段階)】 となり、非行更生がうまくいっていないご家庭は、上記①~③の作業をやっていないか、疎かにしていることが99%です。
また、虚言癖についてはお子さんの幼少期~小学校低学年期(0歳から9歳)を一度振り返ってください。
【嘘】についてどのように教えてきたのか?も大きく関係しています。
「嘘」は私たち大人も日常生活でつきますよね?社交辞令やお世辞も嘘ですし、良かれと思ってつくことも嘘ですよね?
また、子供の嘘は「親を困らせる目的」ではなく「防衛本能」の一つでもあります。
前期子供の年齢期にご家庭の状況やお母さんご自身の状況はどうでしたか?
例えば、お父さんお母さんのがよくケンカをしている、頻繁に不機嫌になる、自分のストレスの発散を子供に向けていた、子供に理想の子供像を望む言動が多かった・・・などなど、子供が【嘘をつきたくなる状況】を作っていたことはないでしょうか?
あるいは、自分の子供の言動に対して怒ったり叱っていたことを、目の前で他の子供が同じ言動をとったときにどのような対応をしていたでしょうか?
自分の子供と同じように叱っていたでしょうか?
あるいは「他の子は別」などと大人の都合でルールを決めていたでしょうか?
私たち大人の99%はこれまでの人生で何回かは法律違反(悪いこと)をしていますよね。
自転車の傘さし運転、並列走行、歩行者用信号の赤信号無視や、点滅し始めてから横断するなどなど・・・すべて道路交通法という法律に違反していますし、車の運転でも同様です。
特に現代の10代の子供たちに綺麗ごとや一般的という考えは通用しません。
世の中の裏側を容易に知ることが出来ますし、価値観も大きく異なりますので、親御さんご自身の価値観だけでは対処しきれないというのが現状です。
現実問題として、非行やひきこもりの相談窓口の担当者の多くも苦戦しています。
ネットの知識についていけない、高圧的な言動が使えない、視野が狭いなど、子供と対等に向き合うことが困難な方も少なくありません。
生きている以上、人に迷惑はかけますし、嘘もつきます。
ただし、どのような迷惑や嘘は良くないのか?
非行更生はまず初めに親御さんが自分自身とのコミュニケーションをしっかりと取ったうえで、自信をもつこと。
そのうえで子供と初めて向き合う土俵に立つことが出来ますので、まずはお母さんご自身が自分自身の子供に対しての言動を幼少期から振り返って、虚言癖の原因をいくつか見つけていくことをお勧めします。
非行更生だけでなく、多くのことに言えることですが、どんなに努力して頑張っていても方法や順番が間違っていれば良い結果はついてきませんので、現時点で結果が伴わないのであれば、これまでのプロセスを変えていかなければ状況は変わりませんので参考にしてください。
内藤
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